清張再び

今年の5月、松本清張にはまっていると書きましたが、熱が醒めるどころか、最近ますますのめり込んでいます。10月末からは、私の住む小平市で「松本清張とその時代」と題し、全10回の市民講座が始まりました。偶然市報で講座の広告を見つけて申し込み、毎週木曜日公民館に通ってます。
これが、思っていた以上に面白い!講師の山田有策さんは、現在東京学芸大の名誉教授で、松本清張研究会の代表理事でもある方です。清張の生い立ちから始まって、影響を受けた作家の話や時代背景etc…。知れば知るほど、清張の作品のとりこになっていくのがわかります。
私は、清張と言えば、推理小説というイメージしか持っていませんでしたが、ノンフィクション、評伝、考古学、古代史、現代史、時代小説、SF等々非常に多岐にわたる分野の作品を書いていたことを知りました。40代での遅いデビューや膨大な作品数にも驚かされます。
早速、デビュー作の「西郷札」や芥川賞を受賞した「或る『小倉日記』伝を読みましたが、ミステリーとはまた違う魅力を感じることができます。特に、実在の人物をモデルにした「或る『小倉日記』伝」は、主人公の不遇な人生が実に叙情的に描かれていて、心に残る作品です。