清張三昧

今、松本清張にはまってます。ずっと昔に何冊か読んだことがあって、その時も面白いと思ったけれど、もう何年も清張の本を手に取ったことはありませんでした。
事の始まりは、去年の秋頃だったか、たまたま見たTBSのドラマ「砂の器」の再放送。これもかなり前に見た野村芳太郎監督の映画「砂の器」のことを思い出して、ふともう一度見たいなぁと思ったのがきっかけでした。で、DVDを借りて映画を見て、今度は改めて原作を読んでみたくなったというわけです。

でも、よくよく考えてみたら、松本清張の作品て、実際にはほとんどちゃんと読んでなかったんですよね。「疑惑」「鬼畜」「点と線」「黒皮の手帳」「けものみち」etc…。どれもこれも、映像で見て知っているので、読んだつもりになってたけど。
砂の器」も実は原作を読んだのは今回初めて。映画とは随分違っていることに驚いたけれど、これがすごく読み応えがあって面白かった!それ以来、清張のとりことなりました。
今までに読んだのは、「ゼロの焦点」、「十万分の一の偶然」、「顔」とか「張込み」「地方紙を買う女」とかいった短編集等々。ストーリーもいいけど、何より文章がいいのです。「十万分の一の偶然」、地味だけどお勧めです。

そしてなんというタイミングか、今年は清張生誕100年ということで、新聞雑誌で清張の特集が組まれたり、テレビでもドラマがめじろ押し。「夜光の階段」とか、新しいのもいいけれど、「日本映画専門チャンネル」でやってる昔の清張映画は一見の価値ありです。映像と原作を比べるのも楽しいし。

とにかく、清張の作品はおよそ1000という膨大な数。私の清張三昧の日々は、当分の間続きそうです。